おしゃれは大事よ
第60話 いつも買物するとウキウキなんだけど


 3センチぐらいの水玉の、カットソーのシャツを買いました。地は紺で水玉は黄ばんだ白です。かなり派手。近頃派手めに心が動くのです。
 実はこのシャツを試着して、オバサンぽいなあと思い迷いました。そしたら店の人が同じ形の黒無地をすすめてくれ、それも試着しましたが、黒なら同じようなのを持っているので心がはずみません。オバサンぽく見えてもいいことにして水玉のに決めました。
 物を買う時迷ったら最初にいいなと思ったのを買うと失敗しませんよと、いつだったか呉服屋の年とった女性がアドバイスしてくれたことも思い出し、水玉のにしたのでした。
 ところでオバサンぽく見えるのは、大きな水玉の派手さ(派手はオバサンぽいということかも)が、私の化けの皮をはいだということ。じゃあ、私なりにオバサンに見えないように頑張って着てみようじゃないの! なぁんて元気なのです。
 もうひとつ買物をしました。スニーカーです。犬の散歩用のスニーカーの左足の外側のかかとが異常に減っていました。きっと歩き方が悪のです。数日前木かぶの上にのってしまい不安定な靴底のせいでくじいてしまいました。数日後張った氷に足を取られて2度もすべり、とうとう歩くのがつらくなりました。それで新しいスニーカーを買ったのです。
 20歳ぐらいの男の店員さんでした。くじいて痛いので歩きやすいスニーカーを買いたいといいましたら、ぼくの母もねんざをした時足がはれたと、私の足を見ていうのです。なによ私のははれてないの、肉づきがいいだけと口には出さなかったけど思って、それにしてもハハかあ……なのでした。私母っぽくないと自分で思っていたのです。でも、ま、ソボといわれなかっただけましでした。
 私の春一番の買物、少々荒れ気味でしたよ。

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