以前マガジンハウスより発行されていた書籍がリニューアルされ、大橋歩コレクションとして発行されました。
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数年前、絵具をパレットの上でまぜてまぜて、汚くしたような色合いの、柄もはっきりしない新作ゆかたが、夏祭りをにぎわせていました。あまりに不潔っぽいので、いやーねえ、不粋ねえ、ゆかたは白地か紺の江戸好みに限るよと、関西出身のくせに江戸っ子のような気持で非難してました。
見慣れてしまいますと、あれはあれと思えるようになりましたが、あれに押されて白地紺地、伝統的な柄置きのが、姿を消してしまうのじゃないかと、心配でなりませんでした。
ところが、あれの中に、白地紺地のがまざっていると、すっきり美しいと、祭り好きの知人が言うので、そういうあたりから、白地紺地のよさは理解され、消えることはなかろうと安心いたしました。
(本文より抜粋のため、以下省略)