何か私たちにできること
「もったいない展」というのは、わざわざ買った布(きれ)じゃなくて、うちにあるあまり布で作ったもの、ということなんです。何かに作って形にして、見ていただいて買っていただこう、売り上げを寄付金にして役立てたい、という。
東日本大震災からもうすぐ2年になります。震災の直後、何か役に立つことをと考えて、みんなもそうしていたと思うけれど、私もできるだけでしたけれど自分のおこづかいから義援金を、と郵便局に走りました。でも何十万円も私なんかはできない。でも何十万円も送りたいと思いました。それで何か作ってそれを買ってもらったものをそのまま寄付できたらいいな、と考え、去年の5月にうちにあったリネンなどのあまり布を使って手さげを縫って「もったいない展」をしたんです。梅原和香さん、江面旨美さん、梅村マルティナさんも参加してくださって、何十万円も集めることができました。本当はもっともっとたくさんできればいいんだけれど、自分たちができるのはそれが精一杯でした。
それからも何か手伝いたい、手伝えることがあればいいな、と思っていたんですけれど、なかなかきっかけがつかめなくて。まったくほんとうにそういうつながりなくて。「ほぼ日」さんで気仙沼に行かれる時について行ってそれでいろんなところを見せてもらって、何か私も手伝えるかな、何ができる?と考えたけれど私、何もなかった。
去年「もったいない展」に参加してくださった梅村さんは、気仙沼にアトリエを作られました。毛糸で気仙沼の人たちに「腹巻帽子」や「小原木タコちゃん」というストラップを作ってもらってそれを売るという活動にちゃんとたどり着かれています。でもそういうことが私にはできないんですね。何か作ってもらうとか、参加してもらうということが私の仕事の中にはないからかもしれないですけれど。