おしゃれは大事よ
年をとったら品格を考える


 A新聞とB新聞をとっています。私はA新聞、夫はB新聞も楽しんでいる。B新聞に顔をうずめていた夫が「若乃花(当時)は品格がないから横綱には無理って言ってる横綱審議委員の人がいるよ」と言いました。うちのその朝の話題は品格ってなんだろうでした。はっきり言って二人ともよく分からんの。若乃花は私達には品がないようには思えないからもある。翌日もB新聞を見ていた夫は「昨日の人は体調が悪くて審議会を欠席なんだって」と教えてくれた。会で正面きって反対言うのをさけたみたいな印象を受けました。そんな人が人の品格云々言えるのかねぇと、私は思った。
 相撲も目的は勝負だけれど、昔の剣術の勝負は命がかかっていた。負ければ死ぬ。どんな剣豪でもなんとしてもどうしても勝とうとした。佐々木小次郎を宮本武蔵は待たせたが、勝つための策であったと聞いている。さぞかし剣豪の人相は悪かったに違いない。それこそ品格などなかっただろう。でも相撲は負けても死にはしないし、また来場所があるし、だから相撲とりはのほほんとした親しみのある顔をしてるんだと思う。品など悪くないよ(格についてはよく分からない)。 
 近頃の若い娘の服だけど、シュミーズドレスっていうんですか、まるっきり下着です。素材もつるつるすけすけしてるし、レースもついてるし。その上ぐんと短い。あられもなく太ももが見えてるのです。品はない。
 でも今の若い人はあまり肉感的ではないので変には見えない。あの恰好を30代以上の中年がしたら下品というより気味が悪い。
 また相撲とりの話に戻りますが、中年の元相撲とりの方のダブルの背広姿、ほとんどヤクザっぽい。決して品格(品位と風格と辞書にあった)があるようには見えません。着物だったらあんなふうではないと思います。
 品格は着るものにも左右されるね。

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第41話
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