大橋は実験好き
大橋は自分の服をウールでもなんでも洗濯機でがらがら、よく洗います。くたっとしたり、しわになったり。そんな洗った後のこなれた感じが好きだし、体が小さいので、洗って縮まったほうがぴったりする、という個人的な理由もあるのです(時々縮みすぎたりまったく縮まなかったりという失敗もあるようで、それを『実験』と呼んでいますが)。
でも洗うだけでなく、大橋は服を染めていることも今回発覚しました。ワンピース、ニット帽、カットソーのTシャツ…。買った服の色がどうもなじまなかったり、飽きたり、白いものがちょっと黄ばんできたりしたとき、クリーニング店に頼んで染めてもらっていたというのです。
「着物は染め直して長く着るというのが当たり前のことなので、それがルーツかもしれませんね」と言います。
染めると素材感も変わる
染め加工は、まず生地についている糊を洗い落として一旦乾かした後、専用の釜に入れてぐるぐる回しながら時間をかけて煮るようにして染め、その後染料を落としたり定着させたり乾燥させる行程を経ます。
「生地をいじめるんですが(笑)、染めることで色だけでなく素材感も変わりますし、同じ色に染めても生地によって染まり方が違います。市販の生地でもオリジナリティーがでるのがおもしろいですね」と大橋。
今回染めに選んだ色は赤と紺の2色。なるほど、確かに仕上がってきたストールを見ると最初の生地とは違う、新しいものになっています! ストールはどれも生地のミミをそのまま活かしてつくっていますが、その風合いがまたニュアンスを添えています!