ちびた下駄をはいて、飾りのないミニのワンピースを着て、ショートカットは毛先だけ脱色をした若い娘を、色あせた夏の日に原宿で見て、やたらかわいいいと思ったのです。私は子供の頃木綿のワンピースに下駄をはいていました。親達も日常履きは下駄でした。
今夏は鼻緒のサンダル(ぞうり)がずいぶん好まれました。秋になったら靴下をはくから、鼻緒スタイルはなくなるんだろうと思っていたら、雑誌に靴のキサから足袋ソックスが出てるとあったので、うれしくなりました。いいじゃないですか。聞いたら売れているんですって、足袋ソックス。
夏の終わりの恒例のうちの近くの花火大会、突然の大雨になり、それでもボン! ボン!
その日夫は駅前でずぶぬれの浴衣姿の大勢の若い男女とはち合わせ。身動きとれず、普段なら15分で帰ってこられるところを、1時間30分かかって帰ってきて、ごきげんな声で、すごいよぉ、日本人はやっぱ着物(浴衣)着るとすてきだぁ。
今ファッションはどんなのが出てきても、おかしくないところまできてるきがします。
友達がミャンマー(もとのビルマ)に行った写真を見せてくれました。あちらの人の男女とも腹巻きです。男はチェック、女はチェック以外のをはくんだそうで、足もとはゴムぞうり。女性は顔にまっ白なものをぬっている。すごーいファッショナブルに見えます。
今はアジアンスタイルがいい感じなのです。この秋冬もの、友人のおすすめもあって、ドリス ヴァン ノッテン(ベルギー)のチベット風綿入れの上衣を、高かったけど気張って買ってしまいました。フランスものイタリアものの高級ブランド洋服は、私の場ぜんぜーん似合いません。年とると、顔つきがまったく違う人達のきれいなものはむつかしくなると私は思うのです。