私は女っぽいというのがものすごーく嫌いだった。だから思春期の頃は自分のことをボクとかオレとかいっていた。中学2年の時に生理が始まったんだけれど、その度に自分の体が嫌で落ちこんでた。
でもおしゃれはだーい好きで、ビロードのスカートやピンクのワンピースを好んで着ていた頃もあった。女っぽいというのと装うというのは、私の場合、別のことだったみたい。
年頃になると異性に流し目をおくる友達もいて、やがてそういう女性と自分の違いを知るようになる。私の女っぽいのが嫌いというのは、自分自身のことで、人のことはあんまり気にならなかったから、フェロモン過剰気味の友達もいなくはなかった。
中年になると、自分のにおいが気になりだした。例えば寝室のクロゼットにしみこんでる類のなんともいえない女っぽいにおいにがまんならなく、窓を開けたり、シーツを替えたり、衣類をかぎまわったり。
また、女っぽいにおいのする人に会ったりすると、自分ももしやにおってるのではないかとピリピリしてた。夫にオマエ化粧品のにおいがするといわれてもとても傷つく。今私が使用しているC化粧品、年々香料が強くなってるので困ってる。
ところで洗髪がいきとどいてないせいで髪のくさい中年がけっこう多いね。街中ですれ違うだけでも鼻が曲がりそうになるくらいににおう人がいる。若い娘の朝シャンはすっかり定着してしまったというのになんてことなの! そういう人に限ってきちんとお化粧をしてるんだから。