新聞を読んでいた夫が「ワインを1日1杯半飲むと、アルツハイマー病にならないらしいぞ」といいました。「ヘーッ、本当かなぁ」と台所から返事しますと「まぁな」と夫も新聞に書いてあることなのに疑っている様子。
　それなのにその夜から私たちはワインを飲みだしたのです。「アルツハイマー病はどっちがなってもこわいからねえ」といいながら、内心飲む正当な口実ができたと喜んでおりました。1杯半は守れませんでどうしても2杯になってしまいます。ボトル1本を2日でと思っていたのに、2本を3日で飲むようになり、私なんか晩酌の習慣がありませんでしたから、その楽しみを知ってしまって、ワイン中毒になりそう。
　仕事でしっかり疲れて帰宅するので、食事の用意はつらい日もあります。台所の床の上に座りこんでストライキしたい日だって、ワインが飲めると思うとはげめます。そして一口飲むとパーッと元気になれ、ストレスあるいは疲れも解消します。こんなよいものはないと思っていたのでした。
　ところが朝、顔がむくんでる。おかしいなぁ。スカートのウェストがきつい。なんで？　指輪がはずせなくなった。ええ？　やっぱり！　太っちゃったじゃないの！！
　よいことばかりはないものです。太れば他の成人病になるかも知れないし。
「やめた、やめた」私は夫にいいました。「あっそう」夫は今までの晩酌の水割りウィスキーにもどして平然。
　ワインを飲んでも太らない人はいいなぁ。あーあ残念！
　暖かくなって薄着になるのももうすぐ。今さらスマートになるためにダイエットする気はないけれど、今以上に太るのだけはさけたいと思っています。去年の服が着られないと不経済だもの。