2016～17秋冬の新作をご紹介する特集。第4話では、コートとニットをご覧いただきたいと思います。どちらもベーシックだけれど今着たいデザイン。大橋の今シーズンイチオシのアイテムです。
　コートは2着。「ななめ合わせ」、「フードつき」というそれぞれの特徴がそのまま名前になっています。
　最初にご紹介する「ななめ合わせのコート」は、右の前あわせが首もとから裾にかけてすっとななめにカットされています。深い黒の、手ざわりのいいフラノのひとえ仕立て。ステッチは全く外側に出ていません。かわいいよりかっこいい、モダンな印象のコートです。
　「何回も試作、おしゃれでなおかつおさまりのいい、ななめのラインが決まりました。大変でしたが着て楽しいコートだと思います。つくっていても楽しかった」と大橋。
　確かにこのななめのライン、ボタンをとめて着てよし。ボタンをとめずはおるように着ても軽やか。フォーマルとあわせても、デイリーなパンツやスカートとあわせてもバランスよく着こなすことができます。着心地や仕立てのよさもこのコートの特色。例えば首もとは
　「襟はついていませんが、首のうしろを少し高くすることで包まれている感じがするよう工夫してもらいました。これだけでずいぶん落ち着くし、あたたかです。ポケットもすっと手が入って気持ちいい。細かな仕立てもとてもきれいにあげてもらって、よかったです」。

　「ななめ合わせのコート」がモダンタイプなら、もう１着のベージュの「フードつきコート」はカジュアルな印象。
　撥水加工の生地を使い、取りはずしできるライナー付き。お天気や寒暖の差へ対応できる機能性はデイリーウエアとして大きな魅力です。
　「クルマで移動することの多い方にもすごく便利だと思う」と大橋。軽くてあたたかで動きやすい。クルマから降りたときも、ちょっとした距離ならフードが雨や風をよけてくれるからです。
　だからフードはちゃんとかぶれること、そしてかぶっていないときも感じよいことが、デザインするときの大事でした。風よけにもなる首もとの立ち上がりは、ちょっとからだから離れる余白に雰囲気があります。
　a.らしい、ほどよいゆとりのすとんとしたシルエットはそのまま。明るいベージュとこげ茶のライナーは飽きのこない色合わせです。
「どちらのコートも流行や年齢に関係なく着ていただける。今年のa.のメインの服だと思います」。

　コートと並ぶおすすめアイテム、リブニットはとてもシンプルなデザイン。ラグランスリーブで身幅はゆったりしています。太めのリブ編み、はりつけポケット、なで肩のシルエット。大橋の「かわいいよ、着てみて」という言葉にのせられてスタッフ一同サンプルを試着をしてみましたが、ほんとうに誰にでも似合う！　まさかこれほど体型も年齢もボトムも選ばないとは、と驚きました。それを見て着てみたくなったのでしょう。大橋も頭からすぽっとかぶって鏡に向かっていました。かわいかったです（たぶん大橋もこれを買うと思います）。
　このニットはウール、アクリル、ナイロンのカットソー素材。軽量であたたかく、裏側にガーゼのような薄い編み地がついているのでちくちくせず、型くずれもしにくい。毎日のおしゃれ着として安心して着ていただけます。
　プルオーバーは黒とキャメルの2色。同じ素材で前に大きなボタンが４つついたカーディガンは、黒1色。こちらは初冬にはアウターとしても役立ちます。

　特集4話の最後は、ワンピースとジャンパースカートをご覧ください。どちらも大橋らしいデザインです。
　「ニットとヘリンボーンのワンピース」は黒のリブ編みニットとボックス型のスカートをつなげたデザイン。「最初から上下のコーディネートがしてあるので、何を着て行こうか迷った時はすごく便利だと思います」と大橋。
　ヘリンボーンがクラシックな印象。おなかをしめつけず、すっきり見えるのもうれしい１着です。
　ウールの「丸ポケットジャンパースカート」は生地をたっぷり使ったテントのようなシルエット。スカートとしては丈が短めなのでロング丈のベストのように、下にパンツをあわせるのがおすすめです。細めのパンツも、ゆったりめも、それぞれに相性がいいと思いました。
　色は黒とキャメルの２色。総裏なので重ね着してもすべりがよく、とても着やすいです。


　さて、9月15日に「大人のおしゃれ14 秋と冬＇15～＇16」が発売になり、お買い求めいただいた方には、a.A.のカタログもいっしょに差し上げています。カタログのみご希望のかたには郵送もしておりますので、こちらからお申し込みください。
　また、9月22日（木曜）～26日（月曜）、高松市の「まちのシューレ963」にて展示会をいたします。大橋は25日（日曜）に会場に伺います。この機会にぜひお運びいただければと思います。