イオグラフィックの面々がTシャツを着てみました。ベースになっているのは同じプリントですが、その上から「しょうぶ学園」のスタッフがさまざまにステッチを施しています。色は白とグレー。サイズはXSからLまで。
溝口ゆかりさんのブローチは、はぎれに針と糸を繰り返し通して固まりにしたものに、ピンをつけてあります。近づいて見ると圧巻です。
4つのギャラリーで同時開催
イオグラフィックと大橋が、鹿児島にある知的障がい者施設
「しょうぶ学園」の展示をさせていただくのは、今年4月に東京・駒沢のイオショップ&ギャラリーで開催した「ヌイプロジェクトのシャツ展」についで2回目となります。シャツ展の際は大勢の方に園生とスタッフの仕事・作品をご覧いただけましたことを改めて御礼申し上げます。
今回の展示は、イオプラスだけでなく、京都と名古屋にある4つのギャラリー&ショップがいっしょに開催させていただく
イベントです。「しょうぶ学園」とご縁があって関わりを持ち、学園のありように元気づけられている4人がつながり、それぞれの場所で「しょうぶ学園」の“今”をご紹介したいと企画しました。
イオプラスの開催日とは前後しますが、同じ京都市内にある
「ミナペルホネン京都店 ガッレリア」(8/11~8/23)、
「ギャラリーギャラリー」(8/11~8/22)、そして名古屋の
「ショップ22」(8/8~8/23)が会場となっています。
進化し続けるものづくり
イオプラスでの展示の内容については「しょうぶ学園」から提案をいただき、大橋がメールでやりとり。その結果届いたのが、手描きのエコバッグ、ステッチ入りプリントTシャツ、そして糸のブローチ、木のボタンです。届いた荷物を開いて「すごいなあ、がんばってる! とうれしくなりました」と大橋。
「前回と全然違う新しい感じがするし、自分のほしいものがいっぱい届いてよかったです。「しょうぶ学園」は障がいのある方が描いたイラストや文字をほんとうに上手に使ってものづくりをなさっているし、ひとつところに留まらずに進み続けていると思います」。まずは写真でご覧ください。
コーリーバッグ
描かれた人の表情やポーズがいきいきとしていてかっこいいエコバッグには、「コーリーバッグ」という愛称がついています。園生の郡山(こおりやま)義一さんがイラストや文字を描いているからです。長方形に裁断したシーチングの一枚ずつに郡山さんが絵を描き、それをスタッフが縫製しているそう。色づけもスタッフ。「しょうぶ学園」ならではの共同作業でのものづくりです。今年4月にしょうぶ学園内で行なわれた「工房しょうぶ・バッグ展」でデビューした新シリーズ。25点ほど届く予定です。
ステッチ入りプリントTシャツ
Tシャツの胸のプリントは園生の松久保滋郎さんのイラストや文字をもとにデザイン室でシルクスクリーンの版をつくり刷っています。ふだんはプリントTシャツとして販売していますが、今回はこのイベント用スペシャルとして、4名のスタッフがミシンや手でステッチを重ねています。「楽しい作業でどこで止めるかが悩みどころでした」と話すスタッフも。松久保さんの独特のイラストや短いフレーズには人をくすっとさせる力があるように思います。スタッフにその力が伝わったかのようなユーモアあふれるステッチに注目! 全部で25点あります。
選ぶのに迷うブローチやボタン
溝口ゆかりさんの糸のかたまりのアクセサリーは毎回毎日できるものが異なり、見飽きることがありません。一本一本の糸は、「ヌイ工房」のあまりものだったりもしますが、溝口さんの手にかかると唯一無二のかたまりとなり、そこからスタッフがブローチにいいものを選んでピンをつけ、私たちのところに渡ります。4月の駒沢での展示の際もご紹介しましたが、大好評であというまに完売してしまいました。額装するなど、アートピースとして身近においておくのもよさそうです。
木のボタンも届きました。カトラリーや器をつくった端材からつくっていますが、木の自然な色そのままで、どれも角がとれて暖かい手触り。何に使おう、何かにしたいと気持ちが動きます。大1個/¥660 小(4個または6個セットで)/¥550
映画「so:but[and]=1.2.3.4 –あらかじめ,情動の.」の予告編。映画は「otto&orabu」のライブパフォーマンスに感動したイワタトシ子さんがプロデュース。「素直な気持ち、自由な心でいることのすばらしさを伝えたい」と各地で上映を行なっています。イワタさんは名古屋の「shop22」を共同運営。大橋と「しょうぶ学園」をつないでくださった方でもあります。
「しょうぶ学園」の映画の上映会も開催
今回の企画展では、京都と名古屋で「しょうぶ学園」のドキュメンタリー映画
「so:but[and]=1.2.3.4 –あらかじめ,情動の.」の上映会を開催いたします。映画は「しょうぶ学園」のパフォーマンス集団「otto&orabu」のライブ活動と学園の日常を追った作品で、京都での上映会も、「ミナペルホネン ガッレリア」が映画の会場となるのも今回が初めて。ぜひこの機会にご覧いただければと思います。
名古屋では8/9(日)(会場は「ショップ22」と同じビルにある「ギャラリーフィールアートゼロ」)、京都では8/14(金)、15(土)を予定しています。
15日(土)は上映会の後の座談会に大橋が参加いたします。大橋は今からどきどきしているようですが、しょうぶ学園長の福森伸さん、15年来「しょうぶ学園」の活動を応援し続けている「ギャラリーギャラリー」の川嶋啓子さん(「大人のおしゃれ 11」にご登場いただいています)の深いお話が伺えるチャンスです。
また、各会場では今回のイベントにあわせて作成した冊子「つながる-縁」も発売予定です。夏の暑い時期と重なりますが、ぜひお運びいただきますよう、お誘い申し上げます。
チケットのお申し込みにつきましては、京都上映分は「ミナペルホネン京都」「ギャラリーギャラリー」に、名古屋上映分については「ショップ22」にお問い合わせください。連絡先は下記をご参照ください。
最後になりますが、イオプラスの他の3会場での展示について簡単にご紹介させていただきます。
●ギャラリーギャラリー
会期:8/11(火)~8/22(土)(12、13休) 12時~19時
出展予定作品:ヌイプロジェクトのシングルピース、刺繍バッグ他
住所:京都市下京区河原町通り四条下ル市之町251-2 寿ビルディング5階
電話:075-341-1501
●ミナペルホネン ガッレリア
会期:8/11(火)~8/23(日)(13、20休)12時~19時
出展予定作品:陶のブローチ、木のブローチ、木のスツール他
映画上映会:
8/14(金)19:00会場、19:30開演 ¥1,500 定員40名
8/15(土)18:00会場、18:30開演 ¥3,500(座談会あり、1ドリンクお菓子付き)定員40名
住所:京都市下京区河原町通り四条下ル市之町251-2 寿ビルディング3階
電話:075-353-2217(映画については075-353-1501)
●ショップ22
会期:8/8(土)~8/23(日)
出展予定作品:ヌイプロジェクトのアクセサリー、刺繍バッグ、木のボタン、手描きのエコバッグ、ステッチ入りプリントTシャツ、陶のブローチ、木のブローチ他
映画上映会:8/9(日)13:00会場、13:30開演/16:00会場、16:30開演 ¥1,500 定員各20名
住所:名古屋市東区葵2-3-4 2F
電話:052−932−2092
取材:田中真理子