名前がつきました。
畳んだ時のかたちも、中にものを入れてふくらんでいる時の感じも、まさに“紙風船”のようなバッグ。同じ型紙でつくるのに、生地の組み合わせ方で同じものがひとつもない楽しいバッグ。斜め掛けにすると体にやさしくフィット、両手が自由になる解放的なバッグ。
前回(昨年10月)駒沢のイオショップ&ギャラリーでご紹介、好評を博したときは、このバッグにはまだ名前がありませんでした。それがこのたび「自転車バッグ」と命名され、再び展示をしていただくことになりました。
もちろん普通に歩く時も使えます。でも「自転車バッグ」は背負った時の軽快さを象徴するぴったりなネーミング。名前がついたのはバッグだけではありません。藤田真由美さんと渡邉知栄さんの制作チームにも「2(トゥー)」という屋号ができました。そして今回の展示会場は、自転車の似合う街、京都のio+です!
いつもはモノクロ、今回はカラフル
これまでもio+では、藤田さんと渡邉さんにお願いし、「自転車バッグ」を少数ですがつくっていただいて置いていました(すぐにご購入いただくため、ショップにディスプレイされる時間は短いです)。「大橋さんからのリクエストでio+の常設分はモノクロの色合わせで制作してきました。その決まりを厳しく感じることもあったのですが、つくっていくうちにモノクロの奥深さというか、色以外の、例えば生地の素材感の大切さなどいろいろ感じることができてよかったです。今回の展示は逆に色を使って自由に、と依頼をいただきましたが、モノクロでの経験を生かし、今までと違う素材感の生地を使ってつくったバッグもあります」と藤田さん。またこれまでは藤田さんが布選び、渡邉さんが縫製と分業していましたが、「2(トゥー)」になったことで藤田さんと渡邉さんの両方で布選びからスタート。仕上がったバッグの雰囲気に幅が生まれたのも見どころです。
io+に並ぶ「自転車バッグ」は約30点を予定。いつもは週末3日だけのショップですが、ゴールデンウィークの5月1日~6日は休まずにオープンいたします。京都近郊にお住まいの方も、ご旅行の方もぜひお運びください。展示初日の1日(金曜日)は藤田真由美さんと渡邉知栄さんが在廊なさる予定です。
※「自転車バッグ」のサイズは共通で、折り畳んだ場合の長径約54㎝×短径約27㎝、持ち手(内寸)約74㎝×幅10㎝。価格も共通で各¥18,000(税別)。すべて一点ものとなりますのでご了承下さい。
バッグ本体のグリーンのギンガムは、チェックの大きさ違いをあわせています。持ち手の裏側にも青×黒のチェックが少しだけのぞきます。
紺やブルーグレーに白い綿のレース生地をあわせました。紺の太い持ち手がきりっとして見えます。スタッフの髙橋は身長153㎝。
こちらはスパンコール刺繍の生地を使い、鈍く光ります。裏側は白のリネン。モノトーンでぱきっとした印象。
これまで柄はチェックかストライプでしたが、花柄プリントが初登場。やさしさがプラス、でもクールなトーンに仕上げています。
青と白のコントラストがさわやか。バッグ本体の上の部分、白の綿レースの部分はスケルトン。
大きなチェック、小さなチェック、そして持ち手がピンクで繋がっています。ファスナーも淡いピンク。
バッグ本体のパーツを白や生成りのリネンをパッチワークしてつくっています。布好きにはぐっときます。
太いボーダーと白の大胆な組み合わせ。小柄なかたなら男性にも使っていただけそう。
黒のリネンとストライプのシンプルな組み合わせ。持ち手やファスナーの白がきいています。
「自転車バッグ」は横にパーツをつなげていますが、これは縦割りに見えるよう布をはいでいます。青の中でも藤田さんの好きな青。
大小のドットの布合わせが楽しい。紺白の中に、ちょっと赤が見えるのが嬉しい。
白の綿とナチュラルな麻。デニムやボーダーといったカジュアルなおしゃれに似合います。ファスナーやミシン糸は赤。
取材:田中真理子