特集 a. A. 2015春夏の服、スタートしました!
第2話 a.の赤、a.の紺
染めたり洗ったり
 2015年春夏のa.コレクション、これまで奈良、京都と展示会をさせていただきました。たくさんの方が来てくださいましたが、なかでも人気だったのが今シーズン初めて手がけた染めと洗いの服シリーズでした。
 丸襟シャツ、プルオーバー、バルーンパンツ、そして3パターンのワンピース。どれも最初に同じ白の綿ブロードで縫製し、その後染めたり(製品染め)、洗いをかけて(製品洗い)仕上げています。染めは大橋がこだわった、a.らしい赤、紺。洗いは白。同じデザインの服が色違いでずらりと並ぶと壮観です!
赤も紺も白も日射しに映えます。シルエットだけでなく着丈や身幅にバリエーションがあり、選んでいただきやすくなっています。
自分たちができる楽しいこと
 「a.はふつうの服、とずっと思っていますが、ふつうってむずかしい。わからなくなります(笑)。でも気張らずに着れていい感じの服と考えるとデザインやパターンだけでなく、きれ(布)自体がすごく大事なんです。なのにこれ、と思うきれになかなか出会えないんですね。だったら自分たちのできることをしよう、と思いました」と大橋。
「a.は小ロットなので、ゼロからオリジナルのきれをつくるのはたいへん。でも市販のきれを選んで洗ったり染めたりすることならできます」。
 a.ではこれまでも洗い加工の服をつくってきましたが、洗うことで新品の硬さがなくなり、生地の風合いもよくなります。最初からほどよくしわが入っているので、逆に着ていてしわが気にならないのも楽ちん。旅行などにも便利と好評をいただいてきました。
「染めは『うちの赤はこれ、紺はこれ』と色見本をつけてお願いしました。くすみのない明るい色に仕上がってよかったです」。a.で依頼している染め加工は途中で洗い加工と同じようなプロセスを経るため、きれの素材感もかわります。
コーディネートも楽しい!
 2話の最後に、この新しいシリーズを実際に着てみた様子をご覧いただきたいと思います。今回はイオグラフィックのスタッフの髙橋と近藤に加え、「大人のおしゃれ10」に出ていただいた小林かおりさんと料理教室をなさっている池田宏実さんにもモデルをお願いしました。お二人とも赤いワンピースははじめてとのこと。でも「色がきれい」、「新鮮で着ると元気になる感じ」と大好評。それにつられてこの記事の担当も試着してみましたが、なるほど、赤はいったん着ると他の色がつまらなく感じるほど強い力があるように思いました。
 また、シリーズならではの魅力もあります。色を厳選、同じラインで染めたり洗ったりした服なので、色違いで重ね着しても相性が抜群によくコーディネートにストレスがありません。これも嬉しい発見でした。
 
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