6月3日に撮影した駒沢公園です。すっかり緑が深くなり、気持ちがいいです。日が長くなり気温もあがってきたからか、早い時間に走ったり歩いたりする人が増えてきました。肌寒い季節は9割以上服を着ているワンちゃんたちもはだかんぼう。週末は木陰にシートをひいてピクニックをしている家族連れやカップルがたくさん。昼間に公園で飲むビールがおいしそうです。
おいしいものやさんガイド、今回は駒沢公園周辺のお店の紹介をします。
駒沢公園は正式には「駒沢オリンピック公園」といい、昭和39年に開催された東京オリンピックの第2会場になった場所。広い敷地には今でも陸上競技場、体育館、野球場、テニスコート、プールなど各種のスポーツ施設が揃い、サイクリングコースやジョギングコース、ドッグラン、バスケットコート、児童公園なども整備されていて、これからの季節は思い思いに過ごす人たちでにぎわいます。時々マーブルを連れて散歩する荻原や、毎朝出勤時に自転車で公園を走り抜けてくる江上によると、四季折々に木立がとても美しいとのこと。お天気のいい日に駒沢へおいででしたら、ご紹介するお店でおいしいものを調達し、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。ただ、駒沢公園はとても広く、今回ご紹介するお店は、イオショップ&ギャラリーのある自由通り沿いのお店に限られます。ご了解下さい。
おしゃれなカフェベーカリー
「griotte グリオット」
駒沢公園に隣接した新しい建物にオープンしたのはパン屋さん。昨年の11月にそうわかったとき、大橋はさっそく買いに行きました。パンが大好きだし、店構えがおしゃれだったからです。バケット、ハード系、クロワッサン、デニッシュ、キッシュ。たくさんの種類のパンが並んでいて、なかにはま四角のパン(あんぱんと判明)も。事務所から少し離れていますが、楽しいからうれしい。
「きまりにとらわれないでパンをつくりたい」と話すのはシェフの小島さん。ブルディガラやオーバカナルなど有名店で働き、これまでの食の経験を生かしてオリジナリティのあるパンをめざしています。基本のパンにもこだわりが。香りや食感にこだわって1年以上試作を重ねたカルピスバターを使ったクロワッサンはさくさくでミルキー。甘酒から作った天然酵母を使ったバケットは、かむほどに自然な甘さが口に広がります。
パンの仕込みは午前3時頃から始まります。「どうせ仕事は始まっているから」とオープンは朝8時。それを知って出勤前に立ち寄ってくれる近所のお客さんが増えつつあるのがうれしそうです。地下には厨房の見えるカフェも。焼きたてをイートインできるスペースを作りたいという夢も実現しました。
国産小麦と自家製酵母でつくるパン
「SORA 空」
イオショップ&ギャラリーからはちょっと遠くなりますが、駒沢公園の近くにはもう1軒、大橋の好きなパン屋さん「空」があります。お店のオープンは朝10時ですが、その前からドアが開いていることが多く、10時前でも声をかければ焼き上がったものから販売してくれます。木の階段も、棚に山型食パンが並ぶ様子も、白い帽子の店員さんも、絵本に出てくる正直なパン屋さん、といった雰囲気。
国産やオーガニックの小麦と自家製のオーガニックレーズンの天然酵母で作るパンは、膨張剤や添加物を一切入れておらず、しっかりとかみごたえがあります。食事パンだけでなく、大橋やスタッフはサンドイッチやおかず系のパンもよく食べています。メニューは季節によって変わりますが、取材した日は「まいたけのムニエルサンド」と「ベジタブルサンド」、「ミートローフサンド」がありました。有機栽培の野菜など、中にはさむものにもこだわっているので安心。シンプルなのにちゃんとおいしいのです。
椅子の位置や壁紙、ポスターなどが時々変わります。ほぼ毎週日曜の午後には高橋ピエールさんがギターを演奏しています。
段ボールの切れはしや雑誌の切り抜きがセンスよく貼ってあります。
軽い飲みごこち、お昼にうれしいサングリアは自家製。ナッツの小皿が付いて¥700。 甘いコーヒー「カフェニコ」や「ホワイトモカ」もなごみます。
窓の外は駒沢公園
「nico ニコ」
「ここは以前近くに住んでいたスタイリストさんに紹介してもらって行ったのが最初。こんなところに住んでいるともだちがいたら、毎日遊びに行きたいな、という感じの場所です。路地を入って行き止まりにある一軒家で窓の外は駒沢公園。環境だけでなくインテリアも、そののんびり加減は絶妙で得難くて、こんなところに住んでいる(空想上の)ともだちは、ともだちに干渉せず、放っておいてくれるタイプなんだろうと妄想がふくらみます。お客さんもゆったりしている気がします。メニューもラフな感じ。いいな、と思うけれど、たべものイチ押しの店ではなさそうなので今回の駒沢ガイドには、ぴったりではないのかも。でもここで窓の外を眺めながら飲むカフェラテやワインはやっぱりおいしくて、なににも代えがたい味なのです」(特集担当スタッフの田中)。
事務所で人気の輪が広がる豆腐屋さん
「安達屋」
特集の最後は駒沢駅近くに戻り、スタッフ内でブームのお店を紹介したいと思います。かわいいのれんが目印のお豆腐屋さん、安達屋です。
事務所では、お茶の時間に「どこどこに行ったらおいしかった」というような情報交換をよくします。ある日梅田が「昨日買って帰った生揚げがおいしかった」というと、ちょうどa.のフィッティングに来ていらしたパタンナーの平野さんが「安達屋ですね! 知ってます、生揚げがあると他におかずはいりません。でも、ぜひ食べてもらいたいのは自然薯豆腐です!」と引き継ぎ、いかにそれがとろっとしておいしいかを話し始めました。スタッフの中にはずっとのれんが気になっていたという者もいて、その頃からがぜんみんなの注目度がアップ。帰りに1丁買って電車に乗る、というスタッフも。
とはいえ安達屋は昭和の一桁から続くお豆腐屋さん。3代目は、自分のところの豆腐についてセールストークをしませんが、撮影に伺った日もお客様はひっきりなしでした。
*掲載金額は2013年4月の情報です。
大橋のイラスト駒沢マップは
こちらからご覧いただけます。ぜひ、駒沢にお出かけください。
取材:田中 真理子